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無所属 大橋忠一
本日の朝日新聞に、佐世保海上保安部が得た情報によりますと、第一大邦丸という船が韓国船に拿捕されまして、その漁労長である瀬戸重次郎という人が銃殺をされた、しかも日本漁船員収容所内において銃殺をされたというニュースが載っておるのでありますが、政府はこれに関してどういう情報を持っておられますか、またこれに対していかなる措置をとろうとしておられるのでありますか、この点をお伺いいたします。
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説明員（外務事務官（アジア局第二課長）） 廣田しげる
お答えいたします。今外務省の方で持っておりまする情報では、詳細つまびらかでございませんが、持ちまする限りでお答えいたしますと、日本遠洋底びき漁業協会からの報告によりますと、事件の起りました2月4日、第二大邦丸から当時電報が入っておりますが、電報でこういうことを言っております。「4日8時6分、位置、白浜沖にて朝鮮手繰に横づけされた。船は約50トンくらいの木船。挙銃5発受けたが被害なし。」云々と、それからまた続いて8時30分に「今曳航されている。自動小銃で撃たれる。被害なし。」こう言っております。この電報が、つかまった当時に入っております。
そうしてこれに2隻1組になっておりますが、第一大邦丸の方からは、無電はあるのですが、つかまった当時は何も電報がないので、もしこの被害事件があったとすれば第一大邦丸の方ではないかと思うのでございますが、これに関しまして、佐世保の国連軍の、これは名前はわかっていませんが、某陸軍大佐の談として海上保安庁から私の方に連絡がありましたところによりますと、拿捕された際に日本側乗員1名が射殺されたようである、こう言っております。それからアメリカ大使館の方にも情報が入っておりまして伺いましたが、大体同様な情報で、追跡中に射撃されたようだということで、まだ詳細わかっておりません。
現在わかっておりますのは、第二大邦丸の方が被害なしという電報が入っておりますので、もしあったとすれば第一大邦丸の方だと思います。
それから新聞に出ておりますように、収容所内ということでなくて、拿捕された際ではないかと思っておりますが、いずれにいたしましても詳細わかりませんので、今各方面に照会しております。
今後の処置でございますが、韓国側にはもちろん拿捕されたことに対して抗議を申し込むと同時に、本件についてこういう情報を得ているのだが、事の性質にかんがみて重大な関心を持っているから、厳重に調べてこちらに知らして来いということを言っております。それからアメリカ大使館を通じまして、アメリカ側に対しても、本件の詳細調査方を依頼しております。なお船の釈放その他についても、前回同様にあっせんを依頼しております。
