昭和39年06月16日 衆議院 運輸委員会

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日本社会党(社会民主党) 山口丈太郎
これは海上衝突とはあまり関係はないのですが、しかし、わが国の公海の安全という面から見ますというと、それだけでもゆゆしい問題なので、どうも政府のやっておられるのは――いろいろの事情とはどういう事情なのか私は知りませんけれども、こういうような不法行為によって拿捕するのはまるきり強盗だと思います。強盗的行為です。国際法を無視し、そうしてかってに李ラインなんて引いて、そうして中へ入っているものを拿捕するとか、あるいは銃撃まで加えるなどに至っては、全く昔の海賊行為です。



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日本社会党(社会民主党) 山口丈太郎
そういう手ぬるいことでは――向こうは実力で強盗をやっているんですよ。強盗に追い銭といいますけれども、そんなものをやる必要はないと私は思うのです。なぜき然たる態度をとらないか。それが日本の置かれている立場じゃないですか。どうも政府は日本の置かれている立場というものを逆に見ていると私は思っている。そんな逆な見方をして、いつまでも手ぬるいことをやっておったんではだめですよ。

ですから、李ラインを撤廃してこういう行為をやめないならば、日本としてはもっとき然たる態度で、経済についてはあらゆる援助をしない、取引もしない、これくらい強い態度をもってなぜ臨めないのですか。国民が泣いていますよ。それを平気で見過しておるというようなことでは、これは政治にならぬと私は思うのです。私は何も抗議しようとは思いませんけれども、見ているとあまりにもかって気ままほうだいではありませんか。そんなことが一体許されますか。何をやっているのか私にはわからぬです。正常な生業を営んでいるものをかって気ままに拿捕して持って行ったり、あるいは不法入国をやったり、密貿易をしたり、一体韓国のやっていることは何なんです。そんなでたらめなことをやっている国は韓国以外にはありませんよ。それを何もしないで置いておくという手はないと私は思う。もっと強い態度で臨むべきですよ。私はこれを強く希望しておきます。